映画 2000年代 アメリカ

2009年9月20日

ウルヴァリン X=MEN ZERO

1_2 2009年<アメリカ>

監督 ギャヴィン・フッド

出演 ヒュー・ジャックマン/テイラー・キッチュ/ダニエル・ヘニー/リーヴ・シュレイバー/ダニー・ヒューストン/ウィル・アイ・アム/リン・コリンズ/ケヴィン・デュランド/ドミニク・モナハン/ニー/ライアン・レイノルズ

ストーリー

150年以上にわたり、兵士として幾多の戦場を駆け抜けてきた2人の兄弟がいた。兄ビクターと弟ローガン。2人は驚異の肉体再生能力と戦闘能力を持つミュータントだ。2人は幼少の頃、ある悲劇をきっかけに兄弟であることを知り、特殊能力が覚醒する。長い戦争人生の途中で謎の軍人ストライカーが現れ、<チームX>への参加を持ちかける。<チームX>はストライカーの命のもと、さまざまなミッションを行うが、あるとき非人道的な任務を巡ってローガンは<チームX>を離脱する。それから6年、ローガンはカナダの山奥で女教師ケイラと静かに暮らしていた。しかしビクターが現れ、ケイラを殺し、ローガンを挑発する。復讐を誓ったローガンにストライカーが接触し、ビクターを倒すために手を貸すと言ってきた。それはローガンの骨格に、超合金アダマンチウムを移植し、最強の戦士に改造することすることだった…。

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アマダンチウムを移植し、<ウルヴァリン>に生まれ変わったローガン(ヒュー・ジャックマン)

「X-MEN」以前の物語。ひ弱な少年ローガンが父親に降りかかった事件から、自分の能力に目覚めていく。その隣にはいつも兄ビクターがいた。

アクション映画としては良く出来ています。ヒュー・ジャックマン、ムッキムッキですよ。たいていの女性ならあの厚い胸板をみせられたら、つい惚れてしまいますよ。

他のキャラクターも個性的なミュータントがズラリと勢ぞろいして楽しめる。しかし、ウルヴァリン(ローガン)、最初から女の趣味が悪かった。なにもおっさんみたいなジーンだけではなかったのね。ケイラ、プスです。

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     ウルヴァリンと、兄ビクター(リーヴ・シュレイバー)

しかし、話が中途半端で終わってしまった。兄弟対決があるのか…と思いきや、終わり?これは続編が絶対あるとみたね。さしずめ「X-MEN ファイナル・ディシジョン」以降の話かな。それじゃなきゃ、「X-MEN」シリーズと話が繋がらないものね。

最後に、「これで終わり~っっ?」って思いっきり叫んでしまった作品。次の兄弟対決に期待。

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2008年10月22日

ロード・トゥ・パーディション

4 2002年<アメリカ>

監督 サム・メンデス

出演

トム・ハンクス

ポール・ニューマン

タイラー・ホークリン

ダニエル・クレイグ

ジュード・ロウ

ストーリー

1931年、イリノイ州ロックアイランド。よき夫であり、2人の息子の父親でもあるマイケル・サリヴァンには町を牛耳るアイルランド系マフィアの幹部という裏の顔があった。サリヴァンはボスのジョン・ルーニーから息子のように愛されていたが、そんな父ジョンを実子コナーは苦々しく思っていた。ある日、ルーニーの豪邸で営まれた通夜の席、酔った勢いで彼に批判的なスピーチをした男をサリヴァンは止め、車に押し込め家に帰した。費を改めコナーと一緒に話し合いに入るサリヴァンだったが、コナーはかっとなり男を射殺する。その時、破れたドアの下から誰かに見られていることをサリヴァンは気づく。それは、車の座席の下に隠れて付いてきた息子マイケルだった…。

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実の親子のようなサリヴァン(トム・ハンクス)とジョン・ルーニー(ポール・ニューマン)

ジョン・ルーニーは、サリヴァンの息子のマイケルとピーターも孫のように思っていた。それが、コナーを追い詰めていく。

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   サリヴァンの息子マイケル(左、タイラー・ホークリン)

組織の幹部会で男を殺した件を父に責められたコナーは、父への恐れやサリヴァンへの嫉妬と憎悪、それに殺害現場をマイケルに見られたことから、サリヴァン一家を抹殺することを決意する。

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   ジョン・ルーニーの息子コナー(ダニエル・クレイグ)

自ら妻アニーと次男ピーターを殺害。学校で喧嘩をしたため家へ帰るのが遅れたマイケル。自分を殺そうとした男を返り討ちにし、息子の危機に気づいて家に戻ったサリヴァン。2人は突然の悲劇にどうすることも出来なかった…。

サリヴァン父子はシカゴへ旅立つ。マイケルを守りコナーに復讐するために、シカゴのイタリア系マフィアをアル・カポネの逮捕後牛耳るフランク・ニッティを訪ね支援を仰ぐが、すでに彼の許にはルーニー父子が来ていた。2人の“息子”の狭間でルーニーが選んだのは、デキが悪くとも血のつながったコナーだった。そしてルーニーはニッティにサリヴアン殺害を命令するのだった。ただし、マイケルは殺さずに…。

そしてニッティは殺し屋マグワイヤをサリヴァンに差し向ける…。

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殺害現場を撮るのが趣味と仕事の殺し屋マグワイア(ジュード・ロウ)

― 父親と息子の絆の物語。

サリヴァンとマイケルの父子は6週間旅を続ける。妻子の仇を討つための旅。いつもは遠い存在だった父親が旅を続ける間に、マイケルを思う心の優しい父親だと気づく。そして2人は“本物”の父子になるのだ。サリヴァンはマイケルを守り、マイケルもサリヴァンを守るのだった。2人は妻アニーの姉のサラ伯母を頼ってパーディションまで行くことにするが、マグワイアの出現により、進路を変更する。

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サリヴァンは恐ろしく頭の切れる男だった。逮捕されたとはいえ、いまだにシカゴの裏社会に影響力を及ぼしているアル・カポネの預金を強奪するという行動に出る。それはニッティを追い詰め、つまりはルーニー父子をも追い詰めることになるのだ。

ジョン・ルーニーとコナー父子は最後まで“本物”の父子にはなれなかった。サリヴァンよりコナーを選んでも、ルーニーはコナーを持て余した。息子に絶望せずにはいられなかった。しかし実子だ。ケチな悪党でも迫りくるサリヴァンの手からは守ってやるつもりだった。断腸の思いでサリヴアン殺害を依頼するルーニー。しかし徹底して“悪”にはなりきれなかった。マイケルを殺さないという情けが、サリヴァンに対する“親心”として現れる。そして、サリヴァンより劣ると自分でも知っているコナーは父親を恐れ続け、憎んだ。

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サリヴァンとルーニーの最後の話し合いは胸に迫る。お互い“父親”として2人は対決する。自分の父親さえ裏切っていたコナーへの制裁を迫るサリヴァンと、自分には出来ないというルーニー。自分たちはサリヴァンに追い詰められた。カポネの制裁がいずれ来たら、その時コナーのために泣こう。そしてルーニーはサリヴァンに、マグワイアに殺されたくなかったら、アメリカを捨てアイルランドへ今すぐ渡れと言う。それがマイケルのためにもなるのだと。

“信頼と愛”を勝ち得た父親と、“恐れと憎しみ”を抱かせた父親。そして“慈悲”を祈る「父親」。やはりルーニーはサリヴァンを「息子」としてみていたのだ。その愛情はルーニーに対する愛情とは違い、実に細やかで慈悲深いものだった。

「父親」と「息子」という関係は、遠い関係のように見えて、実はとても奥が深いものなのだと感じた。

「母親」とは何か違って、「父親」という不可思議な存在。男同士の遠慮がちで遠巻きから見るような関係は、息子を正面から守るとても勇敢な、しかし簡単な愛の証明によって乗り越えることができるのだ。マイケルとサリヴァンはそれに成功して「本物」の父子になった。ルーニーもコナーを愛しはしたが、もう一人本物の息子より自慢の息子がいたことが「本物」の父子になれなかった原因だろう。

トム・ハンクスがこんなに良い俳優になっていたとは、大いなる驚きと称賛。(なにせ初期のコメディで私の彼に対する実力は止まってしまっていたのだ!!)ポール・ニューマンと互角に渡り合っているなんて、さすがオスカー2度取ってないですね。

そしてポール・ニューマンは、貫録たっぷり、余裕たっぷり、そして繊細に「父親」の悲しさを表現していて、本当に彼の演技は心に沁みる。歳を経て良くなっていく俳優の見本ですね、彼は。

「熱いトタン屋根の猫」「ハスラー」の頃は、まだ“演劇臭”が抜け切れず、若さもあってかギラギラしていた。「暴力脱獄」を経て、「スティング」「スラップショット」では力加減がいいように抜けてきて、「評決」で円熟の期に達した。そして枯れた魅力の「メッセージ・イン・ア・ボトル」とこの作品。本当、良い俳優だった。

改めてご冥福をお祈りいたします。

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2008年5月22日

ビヨンドtheシー ~夢見るように歌えば~

The4 2004年

<アメリカ・ドイツ・イギリス>

監督

ケヴィン・スペイシー

出演

ケヴィン・スペイシー/ケイト・ボスワーズ/ジョン・グッドマン/ボブ・ホプキンス/ブレンダ・ブレシン/ウィリアム・ウルリッチ/キャロライン・アーソン

ストーリー

ブロンクスの貧しい家庭に生まれ病気で心臓を悪くして15歳までしか生きられないと診断されたボビー。しかし昔歌手だった母ポリーの導きで音楽との運命的な出会いを遂げ生きる力を得る。青年となったボビーは本格的にプロの道を目指し瞬く間にトップスターの仲間入りを果たしたのだった…。

The9

   熱唱するボビー・ダーリン(ケヴィン・スペイシー)

この作品は激動の37年間を走り抜けた偉大なエンターテイナー、ボビー・ダーリンの伝記ミュージカルである。

15歳まで生きられないと宣告された歳を過ぎると彼と母親は「計画」を立てる。“フランク・シナトラ”を超えるエンターテイナーになること。

売り出す側近は初体験の新人マネージャー、新人の広告マン、アマバンドの指揮者、付き人は義兄のチャーリーだ。そして本名の“ウォールデン・ロバート・カソット”では客は呼べない。名前を「ボビー・ダーリン」に改名したとたんTVからお呼びが掛った。話題にはならなかったがレコード会社は最後のチャンスをくれた。そして20分で作ったR&Rが大ヒット。それからの彼は快進撃だ。

しかし、彼はあくまでも“シナトラ超え”にこだわった。ティーンエンジャー相手のR&R歌手ではなく大人の「スタンダード」を歌う歌手になり、ナイトクラブの最高峰「コパカバーナ」で歌うのを目標にしていた。

そんな中最愛の母ポリーが亡くなる。しかしボビーは母親の意思を継ぎ、ステージに戻って行った。

グラミー賞の新人賞に輝き、彼には怖いものはなかった。

そして彼はハリウッドに招かれ、1960年「九月になれば」で共演したアイドル女優サンドラ・ディーに一目ぼれする。2人はサンドラの母親の強い反対を押し切って結婚する。ボビー24歳、サンドラ18歳であった。

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「九月になれば」撮影中ボビーとサンドラ・ディー(ケイト・ボスワーズ)

ついに「コパカバーナ」で歌う時がやって来た。客は大盛況。ボビーの歌も素晴らしい出来だった。ついに“大スター”の仲間入りをしたのだ。

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        「コパカバーナ」で歌うボビー

今や彼は映画の演技でも脂がのっていた。「ニューマンという男」で1963年度のアカデミー助演男優賞にノミネートされた。

ボビーが歌のツアーに出るというので、この頃から2人の関係がギクシャクしてきた。サンドラは長男ドッドを産んだばかり。仕事もある。しかしボビーは同行を強要する。仕方なくボビーと行動を共にするサンドラだが、ボビーのステージが快調に進むにつれ、サンドラの酒の量も増えていく…。一方ボビーもステージが心臓に悪影響を及ぼしていた…。

The3結局アカデミー助演男優賞を獲得出来ず(受賞者は「ハッド」のメルヴィン・ダグラス)、2人の喧嘩・罵り合いは度を越していく。

ボビーは働きすぎだった。家族と過ごすことに専念した。

激動の60年代、ドッドはすくすくと成長し、国も音楽シーンも激変し、会場はクラブからスタジアムへ。ボビーは突然用無しになった。

ボビーは政治に強く係わることになる。ベトナム戦争まっただ中の時代だった。ロバート・ケネディのシンパになった。

「新聞は政治活動をしている人間の過去を暴きだす」と姉ニーナがボビーに突然告白をした。実は母親だと思っていたポリーはボビーにとって“祖母”で、自分こそが彼の“母親”だと。ボビーは衝撃を受け、怒りに駆られ、自分のレコードを叩き割り、カツラを外し、ゴールドディスクをゴミに出し、そして消えた。

質素なトレーラーハウスで1人暮らし始めた。ボブ・ディランに傾倒しフォークを書いた。髭を伸ばしヒッピーのようになった。

1968年、ロバート・ケネディが暗殺された。

ボビーは再び音楽シーンに戻る。しかし、ギター1つでフォークを歌うヒッピーは見向きもされなかった。野次で舞台を降ろされた。

ボビーは心臓の手術を受ける。成功だった。皆に誕生日を祝ってもらった。36歳まで生きられたのだ。サンドラと久々に顔を合わせるボビー。サンドラは「人は浅はかで見た目で音楽を聴くの」という言葉にボビーは雷に討たれたようにになる。そしてラスベガスへ。

当日のボビーは調子が悪かった。また心臓手術が必要になっていた。しかし、気力を振り絞りステージへ上がる。

以前の身綺麗なボビー・ダーリンが帰って来た。歌はフォークだったが、ボビーの見事なアレンジで皆は総立ち、手拍子だ。彼は見事に復活したのだ。ボビー・ダーリン、偉大なエンターテイナー。ニーナを“母親”だと公表もした。そして別れの歌を歌った。

メークを落とそう 道化師の衣装を脱ごう

カーテンは下りた 音楽は静かに鳴り

でも君たちが微笑みながら会場を後にしてくれたらうれしい

ショービジネスの世界じゃ“これで終わり後はない”と言う

僕らは一瞬を分け合ったが その一瞬は終わった

おかしな気分だ 僕らは友人として別れた

君たちの歓声や笑い声はまだ残っている

その声でくすんだ壁は揺らいだ

もう一度歌えれば また今宵は新しくなる

また君らと同じ時を過ごしたい

だけどもうカーテンは下りた

君たちの歓声や笑い声は残っている

その声でくすんだ壁は揺らいだ

人は言う このために私は生まれたと

このためだったら私は何だってする

そして思う これをやって私は救われたと…

ボビー・ダーリン、163曲を作曲し数千枚のレコード売上を記録。1973年12月20日心臓手術中に死去。享年37歳。

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― いやぁ、ケヴィン・スペイシー、一世一代の渾身の映画でした。そして徹底したエンターテイメントに酔いしれる。美声だとは思っていたが、ここまで歌が上手いとは知らなんだ。おまけにダンスまで披露してくれちゃう。動きがやや重いのは御愛嬌として、かなり頑張ってました。

ただ残念なのは、ボビー・ダーリンとサンドラ・ディーの関係。エンド・クレジットで「この映画は事実を基に製作した作品であり人物や事実や時間等に脚色や省略があるがそこに宣伝目的は一切ない」と出ているのだが、映画ではボビーとサンドラは最後まで添い遂げた印象を持つが、2人は1967年に離婚しているんですね。これは是非取り上げてもらいたかった“事実”ですね。この映画を作るにあたってサンドラ・ディーの協力は多分にあったに難くないと思われる。離婚してかえって距離が縮まる夫婦もいる。彼らはおそらくそんな関係だったのだと思うのだが、サンドラ・ディーは最後まで「未亡人」として2005年に亡くなっているが、それはどうだろう。美化しすぎの感があり。

映画自体はテンポが良くて「監督 ケヴィン・スペイシー」の実力はかなりなものかと。湿っぽい終わり方にしなかったのも良かった。実はあのステージの最後の歌から、ボビーの子役とミュージカルシーンがあり、最後はハッピーな歌で終わる。

音楽を作るのはこの上ない喜び

僕と音楽は小節の中の音符

僕が歌う限り世界はスウィング

そう 僕が歌う限り

僕が僕の歌を歌う限り!

これはもしかして映画史に残る「珍品」かもしれない。あのオスカー俳優ケヴィン・スペイシーが歌って踊る?しかし「傑作ミュージカル」でもある。ケヴィン・スペイシーはボビー・ダーリンになり切っていた。あの美声、あの(ちょっと滑稽な)ダンス…。私にはそれで充分である。

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2007年5月 4日

スパイダーマン3

3_342007年 <アメリカ>

監督 サム・ライミ

出演 トビー・マグワイア

   キルスティン・ダンスト

  ジェームズ・フランコ

  トーマス・ヘイデン・

          チャーチ

ストーリー

これまでの活躍によって、NY中の市民から愛される存在になったスパイダーマン=ピーター・パーカーは、恋人メリー・ジェーンとの交際も順調で、人生の絶頂を迎えようとしていた。しかし、宇宙から飛来した謎の黒い液状生命体がピーターに取り付き、赤と青のコスチュームを黒に染められてしまう。彼は今まで以上のパワーを手にするが、同時に自身の心まで黒く染められていく。憎悪や高慢、怒りといった悪の感情が湧き上がり、自らを制御することが出来なくなっていく…。

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                       幸せな恋人たち。

  MJ(キルスティン・ダンスト)とピーター(トビー・マグワイア)

長いよ…。

別にメッセージを持っているわけでもなし、娯楽映画と呼ばれる範囲の作品ですよ。2時間20分がどれだけ長いか…。久々に尻が痛かったな。

それに、話を詰め込みすぎなのよ。敵役が3人も出てくる。そりゃ長くなるって。しかも、別にこの作品に出なくてもいいんじゃないの?っていうキャラクターが約一名。

                                           父の復讐に燃えるハリー

                  (ジェームズ・フランコ)

36_2 なにもかも順調なピーターは、恋人MJにプロポーズしようとしていた。しかし、昔は親友だったが、今は父親の仇と思い込んでいるハリーがパワーアップしてピーター=スパイダーマンに挑んでくる。叔母からもらった大事な婚約指輪が彼のポケットから飛び出す。見失っては一大事とばかりに、指輪を追いかけ、ハリーの攻撃には守りの体勢でしか戦えない。ようやくハリーとのバトルに勝利し、指輪も取り戻したが、ハリーが瀕死の重体に陥っていた。彼が目を覚ましたときには、何もかも忘れていた。記憶喪失になっていたのだ。負い目を感じるピーター。

        どっちが本当の姿か?

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そして、予期せぬ展開が。伯父を殺した男は実は他の男で、脱獄し逃亡中だという。

ある夜、ピーターは不気味な感触に覆われる。黒い物体が彼の体を包み込んだ。かくして、赤と青のスパイダーマンは黒いスパイダーマンとなってしまう。おまけに、前のスパイダーマンに比べたら格段にパワーアップしていた。これには驚きつつも、得意になるピーター。しかし、彼の心も黒く染まっていく…。

いや~、本当に長いのよ。ハリーだけが敵役でよかったと思うんですが、サム・ライミ監督(脚本も彼が書いています)、何を思ったのか、敵が3人って…。忙しいだろっ!ストーリーがあちこちに飛び飛びなのよ。こういう類の映画はシンプルなほうが面白い。なんか無理やり複雑にしました…って感じなのよ。芸術家を気取りたいんでしょうか?あなたはデイヴット・リーン監督や、ルキノ・ヴィスコンティ監督ではないと大いに声に出して言ってあげましょう。

そして、スパイダーマン演じるトビー・マグワイア。彼は暗いですね。もう顔つきが“負”を背負っているのよ。目がどんより。いかん…。

3作のうちで、この作品が一番いけません。ちなみに前2作はそれなりに面白いんですがね。今回はホント駄目。残念無念…。次回に期待です。

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2007年4月24日

ロッキー・ザ・ファイナル

1_7 2006年 <アメリカ>

監督・脚本・出演

シルベスター・スタローン

出演 バート・ヤング

  アントニオ・ターヴァー

  マイロ・ヴィンティミリア

  ジェラルディン・ヒューズ

ストーリー

30年前に世界ヘビー級チャンピオン、アポロ・クリードと互角以上の戦いを繰り広げて以来、ボクシング界の栄光の階段を登りつめたロッキー・バルモア。しかし今は、愛する妻エイドリアンを癌で亡くし、小さなレストランを経営し、過去の栄光の話を客達に話している毎日だった。しかし彼の喪失感は大きくなるばかりだった。ロッキーはその喪質感をぬぐうため、再びボクシングを始めることを決意する…。

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    愛犬“パンチー”とトレーニングのロッキー

         (シルベスター・スタローン)

いやいや~、『ロッキー』が原点に返ってきましたよぉ~。映画の評判は上々だと聞いてましたが、面白かったですねぇ。第一作目にオマージュを捧げています。

彼は毎日エイトリアンの墓に花をたむけ、経営しているレストラン(名前は「エイドリアンズ」)で過去に生きる男になってしまっていた。しかし、何かが物足りない。そんなとき、TVで、今のヘビー級チャンピオンとロッキーが戦ったらどちらが勝つか?なんてことをやっていた。このヘビー級チャンピオン、ディクソンは格が低い相手とばかり戦ってタイトルを防衛している男だった。そんなディクソン側から、ロッキーとエキシビション・マッチで戦ってみないかと誘われる…。

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戦う男は美しい。ロッキーとディクソン(アントニオ・ターヴァー)

このディクソンというチャンプを演じるのは、現役のプロボクサーなんですね。アントニオ・ターヴァー。本来はライト・ヘビー級の選手なんですが、ヘビー級のチャンピオンを演じるため、体重を増やして撮影に挑んだそうです。だから試合は手に汗握る臨場感があります。スタローンもかなり体をしぼってますね。

そして、リング・アナが良いんですよ。マイケル・バッファー。日本にもよく来ているらしいので、格闘技が好きな人は知っていると思いますが、彼の決まり文句が良いのね。「Ladys and Gentleman. Wooooooo. Let`s get Rady to Runble !!!!!!!」(さあ皆さん、戦いの準備はいいかい!!!!)と、彼独特の“ため”があってね、私は彼のファンなんですよねぇ…。

まぁ、その後の展開は、映画館でお楽しみください。映画として良い出来ですよ。

                マイケル・バッファーとスタローン

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2007年4月 3日

ボビー

1_3 2006年 <アメリカ>

監督 エミリオ・エステベス

出演 アンソニー・ホプキンス/ハリー・ベラフォンテ/ウィリアム・H・メイシー/クリスチャン・スレーター/ローレンス・フィシュバーン/デミ・ムーア/シャロン・ストーン/イライジャ・ウッド/マーティン・シーン/ヘレン・ハント/アシュトン・カッチャー/ヘザー・グラハム/リンジー・ローハン/フレディ・ロドリゲス/ジェイコブ・ヴァルガス/シア・ラブーフ/ブライアン・ジェラーティ/メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ジョイ・ブライアント/デイヴィッド・クラムホルツ/スヴェトラーナ・メトキナ/ジョシュア・ジャクソン/ニック・キャノン/エミリオ・エステベス

1968年、アメリカは疲弊していた。泥沼化したベトナム戦争、公民権運動の激化。そのなかで、2人の人間に世間は希望を抱いていた。

マーティン・ルーサー・キング牧師と、ロバート・ケネデイ上院議員。

しかし4月4日、公民権運動の長キング牧師が暗殺され、アメリカ国民はボビー・ケネディに希望を託した。民主党の大統領選挙の予備選に勝てば、アンバサダーホテルで“勝利宣言”をし、パーティが開かれることになっていた。

                  ロバート・F・ケネディ

7_6_1 「人々が来ては去っていく。何事もなく…。」アンバサダー・ホテルのロビーで引退したドアマン、ジョン・ケイシー(アンソニー・ホプキンス)がネルソン(ハリー・ベラフオンテ)にロビーでチェスをしながら、つぶやくように言った。「その言葉はなんだ?」と言うネルソンに、「映画のセリフだよ。グレタ・ガルボ主演の『グランドホテル』のね。」と答える。

まさしく、“グランドホテル”形式の映画である。ボビー・ケネディがアンバサダー・ホテルに到着するまでの16時間をホテルの従業員、客、選挙のボランティアたち22人が色々な人間模様を繰り広げる。

ホテルの支配人ポール・エバース(ウィリアム・H・メイシー)は、リベラルな考えの持ち主で、白人、黒人、エスニックを差別せず、皆に予備選の投票に行くことを勧める。しかしキッチンを取り仕切るマネージャーのティモンズ(クリスチャン・スレーター)は人種差別的な発言をし、ポールにクビを言い渡される。

伝統のホテルの支配人ポール(ウィリアム・H・メイシー)

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一方キッチンでは、パーティーの用意のため大忙し。そんななかで、メキシコ系の青年ホセは、パーテイーより野球観戦に行けなくなったことに腹を立てている。

     ホテルの古株2人

10_4交換台では、アンジェラ(ヘザー・グラハム)が支配人と不倫を楽しんでいたが、関係の終わりを告げられ落ち込んでいた。

そして、このホテルで結婚式をあげようとしているカップル。実はこの結婚は新郎のウィリアム(イライジャ・ウッド)をベトナムの最前線に行かせないための策だった。新婦のダイアン(リンジー・ローハン)もウイリアムもお互いのことをほとんど知らない間柄だ。

そして、ホテルのショーで歌い、ボビー・ケネデイを紹介する歌姫ヴァージニア(デミ・ムーア)は夫と上手くいっておらず、酒びたりの生活で仕事の質も落ちてきていた。美容師で支配人の妻ミリアム(シャロン・ストーン)に愚痴を言う毎日だ。

選挙のボランティアの若い2人は、フィッシャーという麻薬の売人からLSDを買い、不思議な世界へと誘われる。

そして、予備選で勝利したボビー・ケネデイがアンバサダー・ホテルに到着する。いよいよパーティの始まり。皆彼の勝利に酔っていた…。

          盛り上がるパーティー

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しかしボビー・ケネディが厨房から外へ出ようとしたとき悲劇が起こる…。

公開日の2月24日に北海道では公開されなかったので、来ないのか?と思っていた是非観たかった映画。3月31日に無事北海道で公開。ああ、ホッとした。

う~ん、エミリオ・エステベス。初監督にしては素晴らしい出来の映画でした。見事な“グランドホテル形式”。皆興味を持たずにはいられないエピソードばかりで、観る人を退屈させません。

1968年という年は、荒廃しながら“希望”を求めていた時代だったんですね。しかし、マーティン・ルーサー・キング暗殺の二ヵ月後6月5日に、サーハン・サーハンによってホテルの厨房で銃撃され、翌日に42歳で死亡。

チェコで起こった“自由化、民主化”の運動「プラハの春」も、8月にソ連・東欧五カ国軍が介入。自由化運動を圧殺…。

この映画はボビー・ケネディ暗殺を主題にしていますが、それは22人の人間模様のなかの1エピソードにすぎません。ボビー・ケネデイは当時のニュース映像で出てきます。まさに“希望”を語る大統領候補。皆ボビーに心酔していた時のなかの、それぞれの人間の欲望、絶望、そして貪欲に生きる人々。そしてまた「人々は来ては去っていく。何事もなく…。」に戻っていく…。

観て良かったと思える映画でした。

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2007年3月 6日

ゴーストライダー

4_22 2007年 <アメリカ>

監督 マーク・

     スティーヴン・

        ジョーンズ

出演 ニコラス・ケイジ

    ピーター・フォンダ

    エヴァ・メンデス

父バートンと共にスタント・ライダーとして活躍していたジョニー。ある日、父親がガンに侵されていることを知り、ショックを受けるジョニー。そんな彼の前に、悪魔メフィストが現れ、自分と契約すれば父親のガンを治してやると言うので、ジョニーはメフィストと契約し、自分の命と引き換えに父親を助ける。しかし、メフィストは父親のガンは治したが、結局事故で殺してしまう。そしてメフィストは、「お前が必要になったら、また現れる。」と言い残し、姿を消した…。

はい、ご存知「マーベル・コミック」の漫画の映画化ですね。

チョッパー・バイク(「イージー・ライダー」のバイクと言ったほうが分かりやすいか…)にまたがり、体中を炎に包み、悪者を退治していく、ヒーローですな。

Photo_57

  バイク・スタントのヒーロー、ジョニー (ニコラス・ケイジ)

う~ん…、せっかくチョッパー・バイクの生みの親、ピーター・フォンダが“メフィスト”として出ているのに、彼をバイクに乗せないなんて残念です…。

“ゴーストライダー”とは、己の欲と引き換えに悪魔メフィストに魂を売り、その手先となって、人間界に逃げた悪魔や邪悪な魂を地獄に連れ戻す狩人…なんだそうです。

                     燃えるよ~

2_32ジョニーがメフィストに魂を売ったのは、父親のガンの治癒のため。しかし、ガンは無くなったものの、バイク・スタントに失敗して亡くなってしまう。おい、契約とちがうじゃねえか…と思うも、メフィストは力を行使して、ジョニーが“ゴーストライダー”として活躍するまで、記憶を封印してしまう。駆け落ちしようと約束した恋人のロクサーヌをも約束の地においたまま、年月は過ぎていく…。

そして、ジョニーが“ゴーストライダー”になるときがやって来た。メフィストの息子、ブラックハートが不穏な動きを見せ始めた。息子を倒す為、ジョニーは“ゴーストライダー”になるのだった。

    う~ん、欲しいぞ。燃えるチョッパー・バイク

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ニコラス・ケイジは、このコミックの大ファンだったそうで、実に楽しそうに演じています。

そして、“メフィスト”ヘンリー・フォンダ。彼は名優ヘンリー・フォンダの息子で、姉はジェーン・フォンダ、娘はブリジット・フォンダと、俳優一家ですね。『イージー・ライダー』で、ニューシネマの第一人者に祭り上げられましたが、その後はパッとせずでした。しかし、最近になって、コンスタントに映画に出ていますね。アカデミー賞にノミネートもされたし。実はフォンダ家で一番良い位置にいるのではないでしょうか。

もし、続編が作られることになったら、是非“メフィスト”ピーター・フォンダにもバイクにまたがってもらいたいですね。バイクに乗るメフィストなんて、かっこいいと思いません?

次はバイクに乗ってくれ、“メフィスト”ピーター・フォンダ様

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2007年2月22日

ドリームガールズ

5_14 2006年 <アメリカ>

監督 ビル・コンドン

出演 ジェイミー・

          フォックス

    ビヨンセ・ノウルズ

    エディ・マーフィー

    ジェニファー・

                    ハドソン

    ダニー・グローバー

1981年にブロードウェイで幕を明け、4年間に渡り1521回の公演を記録したミュージカル。

それが2006年、映画になって甦った作品。

まさに1960年代、モータウン・レコード全盛の頃活躍した“ドリーメッツ”の物語。

“ドリーメッツ”のモデルはもちろん“シュープリームス”であります。ダイアナ・ロスを中心とした伝説のグループですね。

映画は“ドリーメッツ”が新人発掘コンテストに出場し、優勝はかなわなかったものの、中古車販売会社を経営し、次に音楽へのプロデュースを狙うしたたかな男、カーティス・テイラーJr.(ジェイミー・フォックス)によって、ソウルの大スタージェームズ“サンダー”アーリー(エディ・マーフィー)のバックコーラスからショウビジネスの道へ入り、やがて3人でショウビジネスのトップにおどり出す…というストーリー。

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  ジェームズ“サンダー”アーリーJr. ドリーメッツ

まぁ、よくもこんなに“スター”を集めたものだと感心致しました。歌も全部本人達が歌ってますし。とにかくショーの場面は素晴らしいものがあります。ダイナミックでパワーに溢れてます。

この映画の実質的な主役は、カーティス・テイラーJr.と“ドリーメッツ”のリード・ボーカル、エフィー(ジェニファー・ハドソン)ですね。2人の愛と、エフィーの気高さから来る妥協を許さない態度。そしてカーティスは決断する。リード・ボーカルの座を美人で華やかなディーナ(ビヨンセ)にすえることを。そしてエフィーは“ドリーメッツ”から追い出される…。

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        “ドリーメッツ”の華麗なステージ

いやぁ、60年代から70年代にかけてリアルタイムでモータウン・サウンドに慣れ親しんだ人には大喜びの映画でしょう。そして衣装がなんとも素敵なこと!

しかし…このミュージカル映画、歌い上げる曲が多くて(いわゆる熱唱ですね)アステアの映画をこよなく愛す私には、いささかグッタリ…しました。観た後は疲労だけが残ってしまった映画であったことも事実。

                  仲間割れする“ドリーメッツ”

3_23まぁ、私の疲労感を除けば、映画の出来は良かったと思います。監督のビル・コンドンは傑作ミュージカル『シカゴ』の監督でもありますし、ミュージカルはお手の物なんでしょうね。

エディ・マーフィーがややオーバー・アクト気味だったような気がしましたが、彼はアカデミー助演男優賞にノミネートされていますから、私だけの感想なんでしょう。

そしてディーナ演じる、ビヨンセ・ノウルズは相変わらず美しかったです。彼女はこの映画のために10キロ減量したんだとか。彼女にはホント“スター”の輝きがありますね。

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2007年1月28日

ラッキーナンバー7

77 2005年 <アメリカ>

監督 ポール・マクギガン

出演 ジョシュ・ハートネット

    ブルース・ウィルス

    モーガン・

                  フリーマン

    ベン・キングスレー

    ルーシー・リュー

人気のない空港のロビー。疲れた男が1人椅子に座っていた。そこに近寄ってきたのは、車椅子の男。―「時があった。」そして語りだしたのは20年前のある出来事だった。

薬物注射が施され、八百長で勝つ予定の競馬があることを知らされた男は“絶対に勝てる。そして金持ちになれる”と信じ、ある組織から2万ドルを借金し、全額をそのレースに賭けた。しかし馬はゴール直前で転倒。男の賭けた2万ドルは露と消えた。そして借金を返せないことを理由に、男とその妻と息子共々殺害された…。

現在 ―スレヴン・ケレブラは世界一運のない男だった。失業し、アパートは取り壊しが決まり行くところがなく、恋人には裏切られ、強盗に鼻を折られ、やっとニューヨークの友人ニック・フィシャーのアパートに転がり込むことができたものの彼は不在だった。勝手にシャワーを浴びてひと段落ついたところで、強面の男2人に拉致され、街を牛耳る“ボス”の所へ連れて行かれた。

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運のない男(ジョシュ・ハートネット)と“ボス(モーガン・フリーマン) 

なんと友人ニックは彼に9万6千ドルの借金があり、“ボス”はその金を払えなければ、“ラビ”の息子を殺せと言う。スレヴンはニックと間違えられたのだった…。

部屋に戻ると再び拉致されてしまうスレヴン。今度は“ボス”と対立している“ラビ”の所へ。“ラビ”もニックに3万ドルの貸しがあり、3日以内に金を返せと言うのだ。混乱するスレヴン…。そして、スレヴンが彼らの所から出て行った後には、あの“車椅子の男”実は冷淡で抜群の腕を持つ殺し屋、スミスがいた。

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       冷徹な殺し屋スミス(ブルース・ウィルス)

今年早々の公開だったので、2006年の映画だと思ったら、なんとパンフには2005年の文字が…。これほどの豪華(…というより演技力がある)キャストを揃えておきながら、公開されなかったのは、さては『ブラック・ダリア』のほうを優先させましたね。ジョシュ・ハートネットが出ているものね。

さて、この作品は“クライム・サスペンス”となっていますし、登場人物の複雑さに頭を悩ませるかも知れませんが、実は事は単純明快。

                   街を牛耳るもう1人の男“ラビ

                     (ベン・キングスレー)    

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人違いされた男が、何の因果か殺人まで請け負ってしまうその不思議さ加減で、ストーリーの中盤あたりで話の核心は大体つかめます(ちょっとした推理は必要ですが、これも難しくはないです)。推理が出来たら、登場人物の関係もそれほど複雑ではないと思うはず。

“ボス”と“ラビ”の対立関係。そして両方の側にいる“殺し屋スミス”。<友人>ニック・フィシャーに間違われたスレヴン…。この4人の関係がカギなんですね。

そして、ニックのアパートのお隣さんの検死官リンジー(ルーシー・リュー)とスレヴンが引かれあい、心を通わす“恋愛”のストーリーもちゃんと詰め込んである親切さ。

演出は余計な小細工などをしないストレートなもので、好感が持てますね。モーガン・フリーマンとベン・キングスレーの<オスカー対決>も見所の1つです。そして、何といっても渋いのはブルース・ウィリスですよ。あの『シン・シティ』のストイックさを思い出させる今作。脂が乗りに乗ってます。

そんな中で、ジョシュ・ハートネット君は“主役”なものの、やはりちょっと影が薄いか?君はまだ若いのだ、頑張れジョシュ君!!

しかし、最近の俳優さんはよほど体に自信があるのか、彼もバスタオルいっちょうでうろちょろすんのね。別に脱がなくてもいいよ…。そして、ルーシー・リューがモテモテなのがちょっと不思議なんですが…。やっぱり外国の方にはオリエンタルな(いや、キツネ顔か?)女性って魅力的なんでしょうか?私から見たらちっとも綺麗じゃないんですがね。

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2007年1月23日

リトル・ミス・サンシャイン

Photo_50 2006年 <アメリカ>

監督 ジョナサン・デイトン

 & ヴアレリー・ファリス

出演 アビゲイル・

               ブレスリン

    グレッグ・キニア

    トニ・コレット

    スティーヴ・カレル

    アラン・アーキン

    ポール・ダノ

いや、たいした期待もなく観に行った映画なんですが、これが実にさわやかでキュートな逸品でした。

ビューテイー・クィーンを夢見るちょっと小太りのネガネ少女、オリーヴ・フーヴァー。その父親リチャードは成功したい人を鼓舞する、自分で開発した「9ステップ理論」を書籍化し、世に広めたいと必死になっていて、何かと“勝ち馬”と“負け犬”に分けたがる。そして妻シェリルは自分勝手な家族を何とか賢明にまとめようとしているが、うまくいっているとは到底いえない。息子のドウェーンはテスト・パイロットになることを夢見て日々肉体鍛錬を欠かさず、ニーチェに傾倒し“沈黙の誓い”をたて家族とはメモでやりとりしている。皆から“グランパ”と呼ばれるリチャードの父親は、ヘロイン吸引がやめられず老人ホームを追い出されたつわもの(?)でスケベじじい。そして妻の弟フランクは自称“マルセル・プルースト研究の第一人者”だが、ライヴァルに負けついでに恋人まで奪われてしまい、自殺未遂をしてしまう…。

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      ビューテイー・クイーンに憧れるオリーヴ

           (アビゲイル・ブレスリン)

“ミス・アメリカ”のしぐさや立ち振る舞いを自分のものにしようと、ビデオで研究を欠かさない少女オリーヴ。グランパに振付けてもらったダンスの練習も一生懸命である。

そして、自殺未遂した弟フランクを家に連れて帰るシェリル。早速夕食だが、毎日チキンばかりで不平不満を言うグランパ。一方オリーヴはフランクの手首に巻いてある包帯に興味津々で、彼から自殺未遂の顛末を聞く。すると、グランパは「ホモ野郎っ!!」とあざけり、リチャードからは「負け犬だ!!」と言われ、自説を延々聞かされる。もう家族はその自説にはうんざりなのだ。

しかし、1本の電話がかかってくる。先日出場した“リトル・ミス・サンシャイン”の地区予選で一位になった子が失格になり、オリーヴが繰り上げでカリフォルニアで行われる決勝戦に出場できることになったのだ。もう有頂天、狂喜乱舞のオリーヴだ。だが、フランクを一人にできず、まして高校生のドウェーンに任せるわけにもいかず、一家総出でオンボロのミニ・バスでアリゾナ州アルバカーキから、カルフォルニアへと向かう…。

                     バラバラな家族の珍道中

6_19この映画は“ロード・ムービー”と“家族再生”を描いていますね。皆個性的で自分勝手、家には“愛”がない。しかしオリーヴのためにミニ・バスで旅をする間に“結束”が段々目覚めるわけです。

なにせ“ロード・ムービー”ですから、その間に起こる“事件”には事欠きません。皆様の期待通りに“事件”はてんこ盛りです。

一番おかしいのは、オンボロのミニ・バスが壊れて止まってしまったシーンですね。ギアがいかれてしまい、古い型なので車に合う部品がない。しかし坂で押してやればエンジンはかかる…という自動車の整備工が言ったのを信じて、皆で車を押しエンジンがかかった時点で、次々に車へ乗っていく…そんなシーンは良いですなぁ。いたるところで車を押し、次々と乗っていく。そして“ミス・リトル・サンシャイン”を夢見るオリーヴを乗せてカルフォルニアを目指す。

            これが“家族の結束”

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しかし、コンテストでダンスを披露するときになって、オリーヴはグランパの振付けたダンスを踊る。その振り付けはさすがスケベじじいのグランパです。会場の皆は唖然呆然。観てるこっちはふふふと微笑む。

実に見事な脚本と監督の手腕です。初監督とは思えない絶妙の映画。俳優のキャラクターも絶妙ですね。ミニ・シアター向けの映画なんでしょうが、(私達2人は貸切状態で堪能しました)このキュートな映画は幸せに浸りたい人にお勧めです。

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