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2009年6月24日

拾った女

6 1952年<アメリカ>

監督 サミュエル・フラー

出演

リチャード・ウィドマーク

ジーン・ピーターズ

セルマ・リッター

マーヴィン・ヴァイ

リチャード・カイリー

ストーリー

ニューヨークの地下鉄を舞台にスリを働くスキップは、キャンディという女から財布を抜き取るが、中には共産圏スパイ団の機密ファイルが入っていた。物をスラれたことに気づいたキャンディは雇い主ジョーイに知らせたが、共産圏スパイである彼は全力を挙げてそれを取り戻すようキャンディに命令する。スリの現場を目撃してていたFBIは、キャンディが知らぬ間にスパイの手先となっていることを知っていので、この機に一挙にスパイ組織の全貌を掴もうと捜査に乗り出した。彼らは裏事情に精通しているモーというネクタイ売りの女から、スリはスキップの仕業であることを聞き出し、キャンディをおとりに彼からフィルムのありかを吐き出させようとするが…。

1

  スリに及ぼうとするスキップ(リチャード・ウィドマーク)

19

     何も知らぬキャンディ(ジーン・ピーターズ)

20

これほどまで政治色を濃く出した映画は、当時としては珍しいのではないか。“冷戦”まっただ中の時代、しかし、“冷戦”を真正面から取り上げた映画というのは無かった。(と、いうか日本に入ってこなかったのかもしれないが…)

だがこの作品は、ずばり“冷戦”に切り込む。FBI対共産圏スパイ組織である。いや、スキップ対共産圏スパイ組織か。

共産圏スパイ組織の機密マイクロフィルムを偶然スッた男スキップは前科3犯で、今度捕まると終身刑の身である。このスキップがマイクロフィルムの価値を知った。気が治まらないのはそれをスラれたキャンディである。彼女はスキップがスッた物の価値を分かっていない。しかし、雇い主の昔の男ジョーイから最後までやり抜くのが彼女の仕事だと言い聞かされ、仕方なくモーに大金を払いスキップの居所を聞き出し、マイクロフィルムの入った封筒を取り戻すべく奔走するのだった。

しかし2人は恋に落ちてしまい、キャンディはマイクロフィルムとジョーイの正体を知る。一方追い詰められたジョーイはスキップの居所の口を割らないモーを殺す。

8

        殺されるモー(セルマ・リッター)

スキップからマイクロフィルムを奪い返し警察のおとりとなったキャンディはジョーイと会い、彼にマイクロフィルムを渡すが、1コマ足りなかった。激怒するジョーイはキャンディに乱暴を働き、殺そうと銃を放つのだった…。

16_2

共産圏スパイ組織の機密フィルムをめぐる、キレのあるスリルとサスペンス。そして見事なまでの暴力描写。女性がここまで乱暴に扱われる映画も珍しい。最初はスキップに不意に殴られ気絶し、次はジョーイに乱暴される。殴られ、投げ飛ばされ、命の危険にさらされる。そしてスキップ対ジョーイの死闘はリアルである。スキップの鉄拳がボキッ!ボキッ!とジョーイに重くのしかかる。スキップの鉄拳はキャンディの痛恨を晴らすかのようだ。

それにこの映画は、強烈な恋愛映画でもある。スキップの家に忍び込んだキャンディがスキップに不意打ちを食らわされる。その後の2人はとてもロマンティックである。強力な磁力で惹かれあう。もう後戻りは出来ない。強烈なキス、キス、キス…。反目しながらも唇を重ねる。キャンディはスキップの身を案じてマイクロフィルムを取り返し、スキップはキャンディの恨みとばかり、ジョーイに襲いかかる。

リチャード・ウィドマークは1950年代に入ってから役の軌道修正をしてきてますね。社会の底辺で生きる男ながら、同情の余地はたっぷりある男として「街の野獣」から方向転換、ビリングも一位。堂々としたスターの仲間入りをした訳ですね。そして珍しい“金髪の男優スター”でもあったんですな。当時男優スターに金髪はいなかった。(アラン・ラッドぐらいしか思いつかない…)

ジーン・ピーターズのキリッとした女っぷり、セルマ・リッターの哀しい老女っぷりも、この映画の見所。

しかしなんといっても、強烈な暴力シーン、強烈なキスシーンに心奪われる映画である。

7

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映画 1950年代 アメリカ」カテゴリの記事

コメント

>なにわすずめ様
「映画は戦場だ!」は、私も最近購入しまして、ざっと興味のあるところを
拾い読みすると、「拾った女」にはかなりのページ数が割かれています。
そして、フラー監督は、リチャード・ウィドマーク氏をロバート・ライアンと
並んで、真の意味のリベラリスト・わが敬愛するリベラリストと言っています。

しかし、なにわずめ様のウィドマーク氏の入れ込みよう、頭が下がります。
撮影の些細なことまで頭に入っているとは!
私なんぞ、アステア様のダンスは毎回ただ凄いっ!!としか思って観ていませんもの。
う~む…凄すぎます。

投稿: オショーネシー | 2009年9月19日 18:14

オショーネシー様、たけだ様、
「映画は戦場だ」は、邦訳本が出ているんですね。まだ、読んだことがないので、機会があれば、入手してみようと思います。この「拾った女」の、DVDに入っていたブックレットの中にも、たぶんその抜粋があったように思います。(英語なので、きちんと読んでませんが・・・)何でも、このフラー監督、「ヨーィ、スタート」の合図がピストルだったらしく、ウィドマーク様が、「それ、やめてください」と、お願いしたらしいですが・・・(たしかに、本番前の集中してる最中に耳元でピストルは、気が散るでしょう・・・)フラー監督、変ってますね。^^;
この作品の中でも、キャンデイが、2度目に、スキップと交渉するため会いに行く場面の一連の流れが特に好きで、何度も見ていると、いっぱい面白いことに気が付きます。
ウィドマーク様が床に足を伸ばして座ってる場面の、彼の足の位置で、撮影の順番や、編集の仕方がなんとなくわかったり。いつも、気になるのが、熱いキスのあと、スキップが、キャンデイに「How much?」と尋ね、キャンデイがそれに答えるあたりから、カメラが後ろに引いていくのですが、このときに、ギシギシと、カメラマンの足音(または、機材を動かす音)らしきものがそのまま、録音されて残っています。なんか、撮影の生々しさを、いつもここで感じるんですね。
(カメラアングルにも細かい観察されてるたけだ様は、きっと、お気付きかもしれませんね。)
気に入った作品をじっくり何度も見るのも、楽しいものですね。

投稿: なにわすずめ | 2009年9月19日 13:02

>なにわすずめ様
この「検索フレーズ」は、ココログを利用している方々があるフレーズを検索すると反映される…というものです。
すると、ココログ内ではリチャード・ウィドマーク旋風が吹き荒れているってことですね!!
死後1年経って、ウィドマーク氏の魅力が認識されたのでしょうか。
素晴らしいことですね。

投稿: オショーネシー | 2009年9月 5日 21:34

おおっ!!またしてもウィドマーク様検索フレーズ第一位!!??(It's a miracle......)
オショーネシー様、前々から気になっていたんですが、この、検索フレーズというのは、こちらのサイトを訪れた皆様が、検索されたフレーズということなんでしょうか?
なんだか、面白いですよね、検索フレーズ。

投稿: なにわすずめ | 2009年9月 5日 18:12

>たけだ様
まったくもって不定期なブログですが、これからも
遊びに来てください。

投稿: オショーネシー | 2009年8月18日 21:29

オショネシー様

お礼を言いたいのはこちらの方です。
軟弱なもしくは独りよがりな映画関連ブログと異なる、一本芯の通った素敵なブログで発言できる機会を与えていただき感謝しております。

投稿: たけだ | 2009年8月18日 07:40

>たけだ様
たけだ様の鋭い観察力、御見それしました。素晴らしいです。
カメラアングルまで目を配って映画を観ているとは、
私には出来なかったですねぇ。
今後映画を観るときは、そこまで目を配って観ることにします。

「映画は戦場だ」の紹介ありがとうございます。
早速取り寄せて読みたいと思います。

本当にたけだ様の鋭い観察眼には目を見開かれました。
ありがとうございます。

投稿: オショーネシー | 2009年8月17日 21:45

オショネシー様

レスありがとうございます。

リメイクという点からすると、『竹の家』は、『拾った女』のリメイク、もしくは発展的ヴァリエーションという印象を私は持ちました。
『拾った女』のキャンディは、スキップとジョーイから暴力を受けますが、『竹の家』のシャーリー山口は、ロバート・スタックとロバート・ライアンからやはり暴力を受けます。
それぞれ恋愛関係となる男から受ける暴力場面は、比較的寄り気味のカメラで(殴られるのは一度だけ)、敵役から暴力を受ける場面はカメラを引いて撮影しています(殴るより振り回したり突き放したりする)。
観客に取っては、後者の方が暴力は生々しく感じられます。
小柄なシャーリー山口が大男のライアンに手荒く扱われるのですから『竹の家』の方がより「痛い」印象を持ちます。つまりライアンの方がより「悪いやつ」ということですね。

フラー作品を全部見ているわけでは有りませんが、男女の愛をまとも?に描いたのは多分この2本だけだと思いますが恋愛を描きたかったのか、ある種の暴力を描きたかったのか?


フラーのインタビュー本『映画は戦場だ』(筑摩書房)は、オススメです。

トリビアを2つ。
『拾った女』の冒頭の地下鉄の場面で、ピーターズとウィドマークの間に兵隊がいますが、その肩にBIG RED ONEのエンブレムが見えます。
『竹の家』の終わりの方、新橋あたりのガードが出てきますが、映画のカンバンが二つあり、一つはよくわかりませんがもう一つは前年に日本ロケした『トコリの橋』でした。

投稿: たけだ | 2009年8月16日 23:33

>たけだ様
たけだ様のおっしゃる通り、ファム・ファタルはサイレント時代からの流れで
考えなければならないでしょうね。
映画史上最初のヴァンプ女優セダ・バラはダーク・ヘアですね。
「血と砂」のヴアレンティノの相手役ニタ・ナルティも黒髪です。
一方清純派のメアリー・ピックフォード、リリアン・ギッシュなどは金髪ですね。

「拾った女」に話を戻すと、私もたけだ様に賛成です。
反共映画というのはあくまでも映画会社から押し付けられた話に
すぎないと思います。
サミュエル・フラーにとってはそんなことはどうでもいいことで、
見どころはやはりウィドマーク氏とジーン・ピーターズ嬢の強烈な
恋愛・結びつきだと私も思うのです。映画を観れば歴然ですね。

私はサミュエル・フラーの資料を読んだことがないので、どのような人物かは
分からないのですが、反ファシスト・リベラルだったのですね。
とすれば赤狩り吹き荒れていた50年代は仕事をしにくかったのでは
ないでしょうか。しかしその中でも彼の個性を失わない仕事ぶりは
素晴らしいと思います。
(しかし、今観ればなんと思うか…「鉄のカーテン」観たいですね。
ダナ・アンドリュースもジーン・ティアニーもファンなので)

「東京暗黒街 竹の家」は、「情け無用の街」のリメイクといっても
言われてみれば…という程度のリメイク度ですし、
ロバート・スタックと山口淑子の恋愛が前面に押し出されています。
フラー監督は困難な恋愛を描くのが得意なようですね。

投稿: オショーネシー | 2009年8月16日 22:04

こんにちは

ファムファタルを考える場合、サイレント期のヴァンプとの関係を無視できないと思います。ヴァンプ女優はダークヘアが多かったはずです。
つまり、サイレント期に確立した規範(善/悪、白/黒)がどう変化していったのかを考えると面白いのではないでしょうか(パール・ホワイトなどという女優がいたんですよねえ)。

私は『拾った女』は、反共映画だとは思いません。フランスでは麻薬の話しとして公開することが可能であったように画面上には「共産主義(者)」を示すものはいっさい登場しません。
この映画を反共映画と呼ぶ事は『東京暗黒街 竹の家』を国辱映画と呼ぶのと同様「意味の無い」ことで、フラーは、スキップとキャンディーのemotionを観客にどう提示するかと言う点にしか関心は無かったと思います。
フラーは、反ファシスト/リベラルな人物であり、当時のマッカーシーイズムには反対の立場でしたし、ウィドマークもリベラル派でしょう。
「反共映画」を真剣に作った映画人がどの程度いたのかは疑問ですがアメリカでもヒットした『鉄のカーテン』(D・アンドリュースとJ・ティアニー主演!)は、日本でも公開されていますね(ヘンリー・ハサウェイやゴードン・ダグラスあたりは真剣だったかもしれませんし、MGMのL.B.メイヤーも熱心だったとはおもいますが)。

確かに『竹の家』は『情け無用の街』のリメイクということになっていますが、そんなことはフラーに取っては全くどうでも良い事だったのは作品を見れば一目瞭然で、むしろ『拾った女』との関係に注目すべきだと思います。

投稿: たけだ | 2009年8月16日 10:44

>たけだ様
ルドルフ・ヴァレンチノ以来、“ラテン・ラヴァー”の系譜は現在まで続いてますね。
現在の代表はアントニオ・バンデラス、ベニチオ・デル・トロ、ハビエル・バルデムらでしょう。
アメリカ人はいまだに“セックス・シンボル”として、彼らラテン・ラヴァーを愛しているのでしょうね。
さて、女優ですが、30年代後半ハリウッドにヘディ・ラマーが登場して、黒髪と額の真中から分ける髪型が一時流行ります。彼女のマネの代表がスカーレット・オハラと、姉の陰に隠れていた金髪だったジョーン・ベネットです。ジョーン・ベネットはそのおかげか(?)フリッツ・ラング監督の女神になります。
もちろん金髪の女優が圧倒的でしたが、ダーク・ヘアーはたけだ様のおっしゃる通り、フィルム・ノワールという特殊なジャンルの登場で注目を浴びます。
彼女たちは秘めたる女神として崇められたことでしょう。
ダーク・ヘアーの神秘的な女性像が、フィルム・ノワールにマッチしたのでしょうね。
私もたけだ様と同じようにダーク・ヘアーの女優さんが好きなんですが、しかし一番好きなフィルム・ノワール・ヒロインは金髪のグロリア・グレアムなのでした…。

投稿: オショーネシー | 2009年8月15日 21:56

LATIN LOVER

アメリカ映画の人気男優を考える場合、ルドルフ・バレンチノを嚆矢とするLATIN LOVERの系譜が有ります。サイレント期ではバレンチノの他はラモン・ナヴァロなどがいるわけですね。タイロン・パワー、ドン・アメチー、リカルド・モンタルバンなどからパシーノやデニーロもこの系譜でしょうね。
ではBOX OFFICE のNO.1は、どうだったかというと、30−40年代は、ウィル・ロジャース、クラーク・ケーブル、ミッキー・ルーニー、ビング・クロスビー、ボブ・ホープ、50年代は、ジョン・ウェイン、ジミー・スチュワート、ロック・ハドソン、ウィリアム・ホールデンなど、60年代は、ジョンウェイン、ロック・ハドソン、ショーン・コネリー、70年代は、イーストウッドとレッドフォードという感じで、やはり明るい色の髪の男優は少数派です。
女優は、30年代はシャーリー・テンプル、40年代はベティ・グレイブルが圧倒的に強かったですね。60年代は、モンロー、テイラーがいましたがドリス・デイがやはり代表ではないでしょうか。70年代はややばらけますが代表はバーブラ・ストレイザンドでしょう。男優とは逆で明る色の髪を持つ女優が圧倒的です。
FILM NOIRに限定するとどうでしょう?ヴェロニカ・レイク、バーバラ・スタンウィックなどもいますがどっちかというとジョーン.ベネット、ジーン・ティアニー、アイダ・ルピノといったブルーネット系に軍配が上がると思うのは私の嗜好のせいでしょうか?

投稿: たけだ | 2009年8月14日 23:04

>ボースン様
こんばんは。
今日はもう変わってしまいましたが、昨日の時点での検索フレーズ・ランキングは
ちょっとした驚きでしたね。ウィドマーク氏1位!!

最近は男優のほうが金髪が多くなり、女優のほうがダーク・ヘアですね。
代表格としては、ダニエル・クレイグ、ブラッド・ピットなんかそうでしょうねぇ。
女優は断然アンジェンリーナ・ジョリー。

現時点では作品をアップできる状況でないので、お休みしておりますが
「折れた槍」は是非ともアップしたい作品であります。
リチャード・ウィドマーク氏の気持ちが痛いほどわかる作品なのですね。
あのお嬢様はジーン・ピーターズ嬢じゃなくてもよかったですね。
彼女はやっぱり「拾った女」のような気の強いキャラクターで活きる
女優さんだと思います。

投稿: オショーネシー | 2009年8月10日 21:49

こんばんわ。 なんと、検索フレーズランキングが1位:リチャード ウイドマーク?

金髪男優スターは確かに少ないですよね。
俗に「トール、ダーク・アンド・ハンサム」と言ったそうですから。
女優さんが金髪に染めがちなのと逆に、ウッカリすると元々金髪を濃いめに染めてる男優も結構いたのではと思います。ロジャー・ムーアもほんとは金髪だったと聞いたような気がするのですが…?
まあ、あまり最近は気にしなのかもという気もします。スターも昔よりずっと自然体だし。
レッドフォードは別格としても、新ジェームズ・ボンド=ダニエル・クレイグも金髪だそうだし、ポール・ベタニーも綺羅綺羅しい金髪ですね。あとは誰かな…最近の役者さんはあまり知らないのでした(笑)

>「折れた槍」で再びウィドマーク氏とジーン・ピーターズ嬢が共演しますが
>ウィドマーク氏は悪役、ピーターズ嬢はピンとこないお嬢様役…。

「折れた槍」って個人的には大好きな作品なのですが、このキャスティングは…なまじピータース嬢でないほうが落ち着くのになあ、と私も思ってしまいました(笑)

投稿: ボースン | 2009年8月10日 00:57

>たけだ様
はじめまして。
本当に人気がある金髪の俳優さんは少ないですね。
女優は断然金髪だったのに、不思議というか…。
金髪は女性的な印象を与えるのでしょうか?
たけだ様の言うとおり、最近ではロバート・レッドフォードの
活躍が素晴らしいですね。

「拾った女」、フランスでは麻薬組織との対立にすり替わっていたんですか。
ここら辺各国のお国柄を表わしていてとても興味深いですね。
しかし、たけだ様の言うとおり、ストーリーに多少変更があっても
大変に面白いサスペンス、フィルム・ノワール映画でした。

「東京暗黒街 竹の家」は最近DVDが発売されたので購入しました。
やっぱりロバート・ライアンは素晴らしい俳優さんです。
川本三郎氏の新刊で読んだのですが、この作品
リチャード・ウィドマーク氏主演の「情け無用の街」のリメイクなんだそうです。
そういえば、刑事が犯罪組織に潜入してボスに気に入られるというストーリー、
同じですね。

投稿: オショーネシー | 2009年8月 9日 22:25

はじめまして
たけだといいます。

人気のある金髪男優は確かに少ないですね。トロイ・ドナヒューが『避暑地の出来事』で人気を得るのは1959年でしたか。その後となるとデビッド・マッカラムでしょうか。
でも二人とも人気はあまり長続きしませんでした。そう考えると好き嫌いは別にして、ロバート・レッドフォードは凄いですね。

さて『拾った女』ですが、日本でなかなか発売されなかったので、数年前に『東京暗黒街竹の家』と一緒にフランスでDVDを購入してしまいました。フランスでは、『拾った女』のストーリは、公開時には対共産圏スパイではなく対麻薬組織に変更されてしまいました(マイクロフィルムの内容は新しい麻薬の製造法)。フランス語タイトルは直訳すると『麻薬の港』となっています。このタイトルは変わっていませんがDVDではちゃんと対共産圏スパイのストーリーとなっています。30年ほど前にパリで見た『拾った女』は、当然麻薬の話しだったと思いますが、そんな事はどうでも良いと思えるほど強烈な印象を持った事を憶えています、
特典映像にはこの辺りのいきさつが解る「マイクロフィルムから白い粉へ」という10分のドキュメンタリーが入っています。この短いドキュメンタリーによると次の『地獄と高潮』でも若干の変更が有ったようです。
アメリカではマッカシーイズムが吹き荒れていましたが当時のフランスでは左翼は優勢であり、あからさまな「反共映画」は、興行に悪影響を与えると判断した配給業者がこれらの変更を行ったとの事。

投稿: たけだ | 2009年8月 8日 12:40

>なにわすずめ様
はじめまして。
と、言ってもボースン様のHPで、「なにわすずめ」様の名前は
私に浸透していますが(笑)
ボースン様、なにわすずめ様共に強烈なウィドマーク氏のファンですね。
そんなお二人を前にして、彼の作品を取り上げるのは少々緊張します。
「拾った女」は、なんといってもウィドマーク氏とジーン・ピーターズ嬢の
息がぴったり合ったサスペンス映画としても恋愛映画としてもとても
楽しめる傑作だったと思います。
ウィドマーク氏が住むボロ屋にも味がある。
「折れた槍」で再びウィドマーク氏とジーン・ピーターズ嬢が共演しますが
ウィドマーク氏は悪役、ピーターズ嬢はピンとこないお嬢様役…。
消化不良でした。
もう一度2人で強烈に共演してほしいとの願いは私も同感です。
またこんな恋愛模様を見せてくれたら卒倒ものですね。

投稿: オショーネシー | 2009年8月 7日 20:48

はじめまして。美しい画像と共にレビューを楽しく拝読しております。
幼いころからのウィドマーク様ファンですので、「拾った女」の登場はとてもうれしいです。特にこの作品では、彼の魅力がたっぷり引き出されていました。
スリを演じてこんなに素敵なのはやっぱりウィドマーク様だからでしょう。キャンデイにスリを働こうとする時の彼の目つきや、盗んだ戦利品を扱う彼のキビキビした手の動きを見ているだけでも楽しめます。

そして、極上のキッスシーン。鎖越しに見える陰影に富んだ画面の美しいこと!キャンデイが2度目に会いにきて交わすアップのキスシーンの甘美なこと!その後、すぐに手のひらを返したように反目しあう2人ですが、このクールなシーンも不自然さがなく、すてきでした。

無駄のない展開と、上手い役者に恵まれ、何度見ても楽しめる佳作ですね。
モーの棺を引き取り埋葬してあげる場面は、スキップの根っこにあるやさしさが仄見えて好きな場面のひとつです。

フラー監督の「地獄と高潮」も見ましたが、この作品ほど強烈な印象をもちませんでした。
ジーン・ピータースとウィドマークのコンビがあまりにもぴったりだったのでしょう。
できれば、この作品のテイストでこの2人主演でもう1本、フラー監督に撮影してもらいたかったです。

投稿: なにわすずめ | 2009年8月 7日 00:04

>グリーンベイさん
お返事遅れてすみません。
「六番目の男」ですか。なにかよさげですね。
しかし、DVD発売の予定は無さそうな感じですねぇ…。
となると、衛星放送頼みのみ。
観られる日がくるんでしょうか?
リチャード・ウィドマークは、死して好き度が上がった希有な俳優さんです。
是非視てみたいですねぇ。

投稿: オショーネシー | 2009年7月 4日 18:42

 オショーネシーさん・・・こんばんは。
うーーーん。昨年の「西部劇研究会」(仮称)は、ウイドマークを追悼し彼の出演作品「廃虚の群盗」(48)を鑑賞した。この会は、我国最大の西部劇ブログを運営する方が主宰するもので
、全国各地から30名ちかく、築地の社会教育会館・視聴覚室に集まって意見交換をするものです。!「廃虚の群盗」はグレゴリー・ペックが主役でしたが完全にペックを食っていた。
(笑)西部劇への出演も多い彼だが、後半は善人の方が多かった。「六番目の男」(55)、先の「ワーロック」(59)など・・・。この「拾った女」(52)はジーン・ピータース嬢が強烈に
印象に残っているが・・・凄いラブシーン・・・過激な暴力シーンなど・・・。彼女の出演した「革命児サパタ」(52),「女盗賊アン」(51)など・・・結構タイプでした。(笑)
機会があったら「六番目の男」をご覧下さい!。ミステリーを扱った佳作です。相手役はドナ・リード嬢でしたが・・・お互い上背がないからぴったりの二人でした。(笑)

投稿: グリーンベイ | 2009年6月28日 22:12

>user t様
おっしゃる通り文句のつけようがない傑作でした。
スリル・サスペンスが洪水のように押し寄せる。
そして、強烈な恋愛…。いいですねぇ。

サミュエル・フラーは異色の経歴を持つ監督のようですね。
新聞記者をやっていたんですか。
警察スリ係主任の話は納得です。
これで物語にリアリティーが出た。

もっと彼の作品を観たいと思います。

投稿: オショーネシー | 2009年6月26日 17:37

この映画は傑作でしたね!
フラー監督の才気みなぎる作品だったと思います。ウィドマーク、ピータース、セルマ・リッターがとても良かったですし、おっしゃるようにラヴシーンも印象的でした。ちなみにスパイ役のリチャード・カイリーも、後にブロードウェイで名優と謳われるようになる役者だったりします。
スリや情報屋の世界の話などは、フラーが新聞記者だった頃の取材や、警察のスリ係主任(「こいつはありとあらゆるスリのことを知っていたし、スリの方でも彼のことを知らぬものはなかった。彼が一睨みすれば、スリたちは財布を諦める」)から聞いた話などに基づいているそうです。

投稿: user t | 2009年6月26日 14:49

>ボースン様
この作品のリチャード・ウィドマークは本当に格好良かったですね。
そして、ジーン・ピータースの存在感。
極めつけは、ボースン様もご指摘の通り“激しいラブシーン”。
なんとロマンティックだったことか!!
サミュエル・フラー監督が「地獄と高潮」なんていう反共映画を
作っていたとは知りませんでした。これもウィドマーク氏が主演なんですか。

再びリチャード・ウィドマークとジーン・ピータース共演の「折れた槍」を
観ましたが、大スターになると安泰した地位に座りたがる方の多い中で
平然と悪役を演じたウィドマーク氏に拍手です。

投稿: オショーネシー | 2009年6月26日 00:02

来ましたね、ついに、「拾った女」!
ウィドマーク様が超絶かっこいいんですよね。特に、書いておられますようにジーン・ピータースとのラブシーン。特にラブシーンの上手い人だとは思わないのですが、この映画に関しては、殴り倒したピータースにビールを注ぎかけてからの一連の流れは、もうタメ息つくしかないです。なんてクールで、そして熱いロマンチック・シーン!

反共映画、と見せて、意外とそうと言い切れないところも気に入っています。あくまでもスキップは愛国心ではなく個人的恨みのみでジョーイらに立ち向かうし。「拾った女」の反共度が足りなかったから「地獄と高潮」を撮らされたとフラー監督がどこかで書いていたのを読んだことがあります(「地獄と高潮」は、世界各国から有志が集まって共産圏の陰謀を止めようとする、という今見るとファンタジックな設定の中で主人公の冒険が始まります…こちらも主演はウィドマーク)。

投稿: ボースン | 2009年6月25日 22:21

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サミュエル・フラー監督の初期作品。 <物語>ニューヨークの地下鉄を舞台にスリを働くスキップ(リチャード・ウィドマーク)は、車中でキャンディ(ジーン・ピータース)という女の財布をスリ取る。ところが財布の中には、共産国スパイの機密フィルムが入っていた・・・。 感想は・・・これには驚きましたね。傑作でした。マーティン・スコセッシが本作を気に入っているとのことですが、それも納得です。 まず、フラー自身による脚本と演出からして独特な面白さがあります。特にクローズアップを多..... [続きを読む]

受信: 2009年6月26日 14:51

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