映画 ロシア

2006年11月 5日

僕の村は戦場だった

Photo_30 1962年 <旧ソ連>

監督 アンドレイ・

      タルコフスキー

出演 ニコライ・

      ブルリャーエフ

   ワレンチン・ズブロフ

   エフゲニー・ジャリコフ

ストーリー

12歳のイワンの美しい故郷の村は戦火に踏みにじられ、両親も亡くし、1人取り残された彼が危険を冒し敵陣に潜入し、少年斥候としてソ連軍に協力しているのも、自分の肉親を奪ったナチス・ドイツ軍への復讐のためだった。司令部のグリヤズノフ中佐、ホーリン大尉、古参兵のカタソーノフの3人がイワンのいわば“親代わり”だが、3人はこれ以上彼を危険な仕事に就かせておくことは出来ない ― これが少年を愛する大人達の結論だったが、イワンは幼年学校行きを拒否する。やむなく彼をガリツェフの隊に預けるが、憎い敵を撃滅し戦いに勝つことだけが、イワンの生きる道だった…。

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   孤独な少年兵イワン (ニコライ・ブルリャーエフ)

“火と水”の詩人、タルコフスキー監督の長編映画第一作。もちろん、この映画でも“火と水”は健在であります。そしてやはり美しく、哀しいのです。沼の中を注意深く身を潜め、対岸まで進んでいくイワン。大人なら見つかってしまう任務を、体の小さい少年だから出来ると自負しているイワン。

この映画では、ほとんど戦闘場面が出てきません。地下の司令室が主な場面。そして音楽を最小限に絞ったことが、この物語の悲惨さをかえって浮き上がらせることに成功していると思います。カタソーノフが壊れたレコード・プレイヤーを直し、レコードをかける。しか戦闘が激しくなっていくなか、その音楽も途中で途切れてしまう…。銃撃戦の音、風にきしむ廃屋の音、イワンが沼の中を行くかすかな水音。

そして地下の司令部に1人取り残され、闇のなかで見つけた言葉たち。「自分はあと一時間で殺される」 「私たちは8人全員19歳以下だ」 という言葉を懐中電灯で見つめるイワンの心は揺れ動く…。自分でつるした鐘を無意識にならし続ける。そしてまた任務のために1人沼の中を行くイワン。

終戦をむかえ、ドイツ軍の書物を運んでいたとき、ガリツェフが「これで戦争は無くなるのか?」とつぶやくと、ホーリン大尉が「お前は頭がおかしい。」 という言葉は、ズシンと心なかに深く突き刺さります。そして最後のシーンは思わず涙ぐみながらにはいれません。2_10 燦々と輝く太陽、美しい海…。なんか『父親たちの星条旗』に似たエンディングでしたね。イーストウッド、パクリましたかね?

とにかく美しい映像で見せきったタルコフスキーの見事な演出はため息ものです。

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